何を自動化するか
2022-08-02
究極を言えば、ビジネスが自動的に回ってくれれば言うことなし、となるはず。そのためには何が足りないか、それを阻んでいるものの代表例はどんなものか
- 営業部隊が担当する顧客情報の更新作業
- 「引き合いがある」から「見積を出す」までにかかる作業
- 「注文を受ける」から、必要な「リソースを手配する」までの作業
- 注文のステータス管理から納品まで、あるいはサービスの提供の間の情報アップデート
- 入金・支払のチェック作業など
- そして組織内部の管理、つまり勤怠、給与など
大分おおざっぱだがまあ大体こんな段階があるとして、それぞれの段階(領域)で別々の異なるシステム(アプリケーション)を使っているのが普通だろう。そんな大げさなものでなくても Excel も簡易なシステムということになる。これらの操作にかかる作業工数を削減できないかというのがまず候補として挙がる。
確実にそういう改善余地はあるが、何とも地味だ……。一つ一つの作業自体はそこまでのものでもないというケースが多いのだと思う。大手だとその一つ一つのボリュームもそれなりになるだろうけど、中小だとそんなに一挙に無駄を削減できるおいしい領域なんてないのかもしれない。
じゃあ何もできることがないのかというと、もちろんそうではない。多分発想を変えた方がいい。自動化することそのものは目的ではない。特に中小企業ならそうだ。別々なシステムにあるデータを「つなげる」ことに大きな意味があるはず。
本来は自動化プログラムなど作らずともデータの連携をはかれるのが理想だけど、多くのシステムにはそのような仕組みがない。一部の大手ITサービス、クラウド(オンライン、同じ意味だ)システムには連携のための「API」が整備されているが、そういうのはごく一部だ。そこでその他のいろんなシステムは、データ連携のための操作を「自動化」してやる必要がある。APIがないから。